8:45に診察をして、次の診察の予約をとってそのまま退院。
荷物をまとめて、部屋を出る時、全てが終わってしまったことに寂しさを感じた。
結局、退院するまでも1度も新生児室に並ぶ赤ちゃんを見ることができなかった。
赤ちゃんを見たいなという気持ちはあったけど、見て自分が何か思ったらやだなと思って見る事ができなかった。
病院を出て、スターバックスで一息つくことに。
時間がたてばたつほど喪失感が膨らんでいく。
さやかとすみこちゃんには無事出産した事を報告した。
さやかは、「同じ経験しないとわからない気持ちだよね。」
と、赤ちゃんと対面したことの感動をわかってもらえて涙した。
すみこちゃんは、「おめでとう。」と言ってくれた。
出産した事を「おめでとう」と言ってくれたのはすみこちゃんが初めてで。
産まれたことを誰にも「おめでとう」と言ってもらえない出産だから、そう言ってくれたことで、赤ちゃんの存在を認めてもらえた気がして泣いた。
いつでも涙が出せる。
細い平均台の上をグラグラしながら歩いている状態。
いつ落ちてもおかしくない精神状態。
この1週間、はんちゃんの優しさに本当に助けられ、救われた。
はんちゃんじゃなかったら、乗り越えられなかったんじゃないかという程。
はんちゃんは自分のお腹に我が子がいないだけで、今回の事全ての出来事が自分の子どもの出来事なわけで。
なのに、私が弱いばかりに、私を支えることに全力をつくしてくれて。
その思いを考えると感謝で泣きそうになる。
自分の子に、
「脳がない、だから産まれても生きていけません、中絶して下さい。」
と言われてショックだったのは私だけではないのに。
振り返ると感謝してもしきれないほど支えてもらった。
今回のことで、改めて私はこの人と家族になってほんとうによかったと実感した。
頑張らねば。